【NHK】
2023年6月15日
先月の貿易収支は、1兆3000億円余りの赤字と22か月連続の貿易赤字となりました。
赤字額は原油の輸入価格が下がったことなどから去年の同じ月よりおよそ4割減りましたが、依然として大幅な赤字が続いています。
財務省が発表した貿易統計によりますと輸出から輸入を差し引いた先月の貿易収支は、1兆3725億円の赤字と22か月連続の貿易赤字となりました。
ただ、赤字額は去年の同じ月よりも42%減りました。
貿易赤字の減少は2か月連続です。
輸入額は8兆6651億円と去年の同じ月と比べて9.9%減りました。
これは円建ての原油の輸入価格が去年の同じ月より16.1%下がるなど、高騰していたエネルギー価格がやや落ち着いたことが主な要因です。
一方で輸出額は7兆2926億円と、27か月連続で前の年の同じ月を上回りましたが、伸び率は0.6%にとどまりました。
財務省によりますと半導体の供給制約が緩和し、アメリカへの自動車の輸出が増えた一方で、最大の貿易相手国である中国向けの輸出額が6か月連続で前の年の同じ月を下回ったことが主な要因だということです。
輸入額が減って貿易赤字は減少したものの、輸出額が小幅な増加にとどまったことから依然として1兆円を超える大幅な赤字が続いています。