【TBS-RCC】
2024年2月13日
広島県福山市に新たなゴミ処理施設が完成し、見学会が開かれました。
ふくやま環境美化センターは、1日200トン処理できる焼却炉を3基備えていて、福山市や府中市、広島県神石高原町の一般廃棄物を受け入れます。処理能力は、中四国最大級だといいます。4月に試運転が始まり、8月に本格稼働する予定です。
11日にはゴミを受け入れる3つの市町の住民を対象にした工場見学会が開かれました。最初に見学したのは、「プラットホーム」と呼ばれる収集車がゴミを降ろす施設です。大きさの異なる収集車に合わせてさまざまなサイズの施設があるということです。
こちらは「ごみピット」…。ゴミが貯めこまれる場所です。深さ28メートル、奥行きはおよそ50メートルで、25メートルプールの水50杯分の大きさです。仮に施設を稼働しなかったとしても3つの市町の20日分のごみはここへためられるそうです。
ごみピットのごみは、こちらの焼却炉で燃やされます。技術的な理由から、焼却炉内の撮影は一部のみとなっていますが、炉内は850℃から1000℃を保ち、ダイオキシンを発生させないようにしています。
施設の設計施工を担当した業者
「ごみが入ってから灰になって、落ちていくまでがだいたい3時間から4時間くらい」
見学者は、記念に炉内のれんがへ自分の名前などを書いていました。
最後に見学したのがタービン発電機です。ごみを燃やして発生した蒸気でタービンを回し、発電します。得られた電力は、施設の稼働に使われるだけでなく、福山市などが出資する地域新電力会社に売電して、福山市や神石高原町そして世羅町の公共施設に供給されます。
見学者
「あまりの規模の大きさにびっくりと、これからみなさんのごみがここへ集まってくるんだと思うと、感慨です」
福山市環境総務課の田原正博課長
「市民のみなさんが安心・安全で快適に暮らしていけるように、これから安定した施設運営に努めていきたいと思っています」
ふくやま環境美化センターは、福山市周辺にある市や町のゴミ焼却施設が老朽化したことなどから、安定的な処理をするために設けられました。