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自然との共生を願う 高龗神社/2024年3月31日更新

2024年3月31日更新
歴史散歩

自然との共生を願う 高龗神社

 今年の干支である辰(龍)は、干支の中で唯一空想上の存在です。日本では水をつかさどる神として、五穀豊穣、家内安全、水難除けを祈って、市内各地で、龍王社、高龗神社、貴船神社などの名で祀られています。

その一社として、新市町藤尾に高龗神社があります。オカミは龍を意味し、山上の水神と考えられています。

藤尾の集落を流れる父尾川の上流には三段からなる藤尾の滝があり、一段目が「一ノ降(いちのふり)」(水神)、二段目が「二ノ降」(海神)、三段目が「三ノ降」(風神)と呼ばれ古来より信仰の対象となっていました。

この水神を祀るため799(延暦18)年、白瀧山頂に社殿を建立したのが始まりとされています。現在の社殿には、平安時代に編さんされた「延喜式」に記されている国高依彦神が合祀されています。

県道藤尾井関線から急斜面の山道を登り、山腹の石鳥居、随神門、拝殿をくぐると道路から比高差が100mある丘陵上に建立された本殿にたどり着きます。

1919(大正8)年に再建された現在の本殿は,三間四方で、前面の一間を吹き放しの前室とし、正面は虹梁を用いて柱二本を省略した「通し一間」とする特有の造りです。

正面虹梁上の中央には龍が彫られた蟇股(かえるまた)が配され、屋根の大棟(おおむね)も、空を泳ぐ龍を彫刻した瓦で飾られるなど、龍神への崇敬の念が伝わってきます。

風雨を呼び万物に福をもたらす神として広く尊崇され、近世には歴代福山藩主の信仰もあつく、建物の建立や修復の願主となっています。

高龗神社本殿<高龗神社本殿>

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