ドローンの進化している姿ですが、今後さらなる技術開発と動力エネルギーの「電池」の進化が進むことで、考えられない世界がもうそこまで来ているように思います。物流の革新は、こういった物流のプロフェッショナルが研究開発することで、実用化のスピードはさらに加速するでしょう。今後に期待したいと思います。
こういった技術革新と社会変化にあわせ、地方地域の新たな価値を創造していくチャンスと考えます。
そのためには、法整備、地方地域のDX促進のための情報通信網の整備(5G)、交通インフラの整備(自動運転)、東京一極集中から地方分散型の社会に対応する基盤作り、など、備後圏域中枢都市の福山市における“まちづくり”は、今後10年間がその大切な時間となります。(N)2022.4.18
【東洋経済】「5年前から94万人減」に隠れた178万人減の真実
ナゾロジー
2022.04.16
ドローンを用いた物流が本格的に始まるかもしれません。
日本の運送会社である「ヤマトホールディングス株式会社」が、オーストリアのeVTOL開発会社「サイクロテック(CycloTech)」と協力して、まったく新しい貨物ドローンのコンセプトを発表しました。
従来のドローンとは異なり、翼もプロペラもありません。
奇妙な形をしていますが、無人で空を飛び、荷物を配達するというのです。
理論研究の成果は、2022年4月12日付の『ヤマトホールディングス株式会社のニュースリリース』で報告されました。
目次
荷物を運ぶ「未来の貨物ドローン」
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新しく発表された貨物ドローンは、荷物を運ぶためにデザインされています。
ドローンといえば、4つのプロペラが付いたeVTOL(電動垂直離着陸機)が一般的ですが、ヤマトのドローンは全く異なった姿をしています。
翼やプロペラがないため、初見では、誰も空を飛ぶマシンだと考えないでしょう。
では、この奇妙なマシンはどのように空を飛ぶのでしょうか?
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飛行の秘密は、ドローンに取り付けられた6つの「筒」にあります。
この筒は、サイクロテック社が研究を続けている「サイクロローター(またはサイクロジャイロ)」と呼ばれる新しい推進システムです。
筒の内部に収められたハネが回転することで、推力が発生するのです。
コンパクトながら、推力の大きさと方向を瞬時に制御できるため、ホバリングから前進飛行へと自然に移行できると言われています。
実際、サイクロテック社は2021年10月にサイクロローターで浮遊するプロトタイプの動画を公開しました。
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4つのサイクロローターだけで見事に浮遊できていますね。
そしてヤマトのドローンには、さらに2つのサイクロローターが追加されています。
他の4つとは装着方向を90度変えているため、安定感が増し、従来のマルチコプターのように横に傾かなくても水平方向に推力を発生させられるのです。
さて、ここまででサイクロテック社の技術を紹介してきました。
次項では、貨物ドローンに収められたヤマト独自の技術を紹介します。
次ページヤマトのドローンには貨物ユニットを搭載できる
ヤマトのドローンには貨物ユニットを搭載できる

貨物ドローンには、ヤマトホールディングスが開発した貨物ユニット「PUPA(Pod Unit for Parcel Air-transportation:ピューパ)701」が収まります。
PUPAには約30kgの荷物を収納できるだけでなく、手押し車への変形が可能。
荷物を扱う業者は、PUPAを転がしてドローンまで運び、そのまま中央部に格納するだけで良いのです。
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そしてPUPAを格納した貨物ドローンは、最大130km/hの速度で飛行できます。
現在のところ、最大飛行距離は40kmであり、遠くまで運べるわけではありません。
しかし機体サイズが2.7×2.5mであり、直径5mの狭い場所でも離着陸できるというメリットがあります。
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離島やビルの屋上などに配達できるため、従来の大規模な物流システムでは対応できなかった小規模なニーズを満たせることでしょう。
さて、今回紹介したヤマトの貨物ドローンは、まだ理論研究の成果を発表した段階であり、実装されることが決まったわけではありません。
とはいえ、「前衛的なドローンが荷物を運んでくれる未来」は私たちをワクワクさせますね。実現に期待したいものです。
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