【car-moby.jp】
2022年10月28日
運転免許の「うっかり失効」とは?
免許を取得すると、定期的に免許の更新手続きが必要になります。
しかし、免許の更新期限の満了日までに、更新手続きを行わないと免許の効力がなくなってしまいます。特段の事情がないにも関わらず更新せずに免許を失効してしまうことを「うっかり失効」と言います。
すでに免許を取得している人が「うっかり失効」する原因はさまざまですが、主に、以下のような理由が多い傾向にあります。
有効期限が「平成」表記のみだった
平成は31年までしかありませんが、人によっては免許証の有効期限が平成34年、平成35年になっていることがあります。
筆者の免許証も、令和に入ってからも平成表記のままだったため、「更新はいつ?今年?来年?」とわかりにくい状態になっていました。
ちなみに現在の運転免許証は元号のほか、西暦でも有効期限が記載されるようになったので、わかりにくい状態は少しは解消されています。
普段から車に乗っていないから
普段から車の運転をしていない人は、免許証を見る機会が少ない傾向にあります。そのため、久しぶりによく見たら免許証の有効期限が切れていたというケースもよくあります。
自動車教習所で勤務している現役教官は次のように話します。
「うっかり失効してしまった人の中には、銀行の窓口で身分証明として免許証を出したところ、有効期限が切れていると指摘されたケースがたくさんありました。中には失効してすでに数年経っていたという人も、2ヶ月に一人は教習所に来所します。
こうした人たちは、普段から車にはまったく乗らないので、免許証をよく見ていなかったと口をそろえます。」
更新連絡ハガキが届かなかった
免許証の更新時期が近づくと、登録した住所に更新手続きの方法などが記載された「更新連絡ハガキ」が郵送で送られてきます。
ところが、引っ越しなどで免許証の住所変更を忘れていると、更新連絡ハガキは届きません。
免許証に記載されている更新年を覚えていない場合、ハガキが来なければ更新を忘れてしまうかもしれません
うっかり失効したらどうする?
うっかり失効してしまった場合、失効してからどれくらい経過したかによって対処方法が異なります。具体的には「6か月以内」と「6ヶ月を超え1年以内」と「1年以上経過」の3つに分類できます。
失効してから「6ヶ月以内」の場合
更新期限の満了日から「6か月以内」であれば、各都道府県にある運転免許試験場などで適性検査(視力など)や講習を受講することで、免許の再取得が可能です。
免許取得に必要な学科試験(筆記)や技能試験(実技)は免除されます。
失効してから「6ヶ月を超え1年以内」の場合
更新期限の満了日から「6ヶ月を超え1年以内」であれば、免許の種類に応じた「仮免許」を、試験を受けずに取得できます。仮免許を取得した状態で、路上教習(10時間=1日2時間を5日間)を実施することになります。
その際、免許を取得している人を同乗させ、規定の時間の路上教習を行わなければいけません。
その後、本免許の取得に必要な学科試験と技能試験を運転免許試験場で受けます。合格したら取得時講習(応急救護・高速講習など)を受講すれば本免許を取得できます。
しかし、ここで言う運転免許試験場での技能試験は、いわゆる一発試験ですので、かなり難易度が高くなります。
そのため、仮免許を取得した状態で、自動車学校へ入校し、運転免許試験場での技能試験を免除してもらい、学科試験のみを受けて、本免許を取得するという方法もあります。
この場合、運転免許試験場で学科試験・技能試験を受けるよりも多額の費用がかかってしまいますが、比較的本免許をスムーズに取得できます。
失効してから「1年以上経過」した場合
うっかり失効から1年以上経過した場合は、試験を受けずに仮免許を取得できるなどの救済措置はありません。そのため、試験を受けて仮免許を再取得する必要があります。