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【読売新聞】「進研ゼミ」など教育事業先細り、ベネッセHDがMBOで株式の非上場化を発表…創業家が提案(2023.11.11)**

(N)2023.11.11

今後日本国内の人口減少に伴う需要の減少から、公開企業の「MBO・EBO」などが加速すると考えられます。
株式上場によるデメリットがメリットを上回ると予想される中で、どれほどの企業がMBO・EBOによる恩恵を受けられるか否かは、すべては「経営者」の手腕にかかってきます。
その手腕にすぐれた企業は、従業員含めた「真の働き甲斐と生き甲斐」を手に入れることが出来ると思えます。

「自分たちで存在意義を見出し、自身を厳しい環境の中で律しながら社会に貢献する企業は、外部の意見に振り回されることなく突出したポジションを手にすることが出来る可能性が大幅に高まる半面、「MBO・EBO」に逃げた企業は、その逆になるのかもしれません。

国内内需産業は、真価が問われる試練の時代に突入します。

(N)2023.11.11


 

【読売新聞】

2023/11/11

ベネッセホールディングス(HD)は10日、経営陣による自社株買収(MBO)を実施し、株式を非上場化すると発表した。少子化で主力の「進研ゼミ」など教育事業の先細りが続く中、意思決定を迅速にできる環境を整える。ベネッセ創業家の提案で、買収額は2000億円超を見込む。

オンラインで記者会見するベネッセホールディングスの小林仁社長(10日)
オンラインで記者会見するベネッセホールディングスの小林仁社長(10日)

 スウェーデンの投資ファンド「EQT」が設立した特別目的会社が、2024年2月上旬から株式公開買い付け(TOB)を実施する。

 ベネッセは、創業一族が約3割の株式を保有している。TOB完了後、創業家側が特別目的会社に出資し、最終的にベネッセ株の保有比率はEQTが6割、創業家側が4割となる。東京証券取引所プライム市場に上場するベネッセ株は上場廃止となる見込みだ。

 ベネッセは1955年に「福武書店」として創業し、69年に現在の「進研ゼミ」となる通信教育事業に乗り出した。95年には介護事業に参入して収益の柱としてきたが、近年は少子化の影響で進研ゼミの会員数は減少傾向だった。

 立て直しに向けて2014年に日本マクドナルドHD会長だった原田泳幸氏を経営トップに招いたが、直後に大規模な個人情報流出が起きたこともあり、会員の減少に歯止めがかかっていない。23年9月中間連結決算も、売上高の約半分を占める国内教育事業の売上高は前年同期比3・8%減の1031億円だった。

 22年に語学教室「ベルリッツ」を手放すなど構造改革を進め、今年5月にも新たな事業計画を発表していた。その後、創業家側から取締役会に「長期的、持続的な事業変革が不可避で、有力な外部パートナーと協業すべきだ」と、MBOの提案があったという。

 非上場化後は、デジタル技術を活用した教育事業の刷新や、企業の合併・買収(M&A)によって成長を図る。EQTは約2320億ユーロ(約37兆円)の資産を運用しており、教育や介護分野での投資実績も多い。ベネッセの小林仁社長は10日のオンライン記者会見で、「EQTの経験やネットワークを活用した改革により、企業価値の向上につなげる」と強調した。

  ◆MBO= 英語の「マネジメント・バイアウト」の略。企業の経営陣が、自己資金や金融機関などから資金を調達し、自社株を買い取るM&A(企業の合併・買収)の手法の一つ。迅速な意思決定が可能になるなど、経営の自由度が増す。


 

 

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