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【withnews.jp】人類の関心事は火星移住へ。二酸化炭素から燃料を生み出す化学者

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2022/05/05

#10未来空想新聞

人類の関心事は火星移住へ。二酸化炭素から燃料を生み出す化学者

村木風海さんが語る地球環境問題の未来とは

一般社団法人 炭素回収技術研究機構(CRRA)HP

二酸化炭素を直接空気から回収する機械「ひやっしー」を開発、空気から集めた二酸化炭素からガソリンの代替燃料を合成する「そらりん計画」を進めるなど、地球温暖化を止めるための二酸化炭素研究を行う一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA〈シーラ〉)。代表理事・機構長の村木風海さんは、火星移住に興味を持ち、小学4年生の頃から現在の研究をスタートしました。現役東大生でもある村木さんに、2039年の地球の環境問題を想像してもらいました。

ゆるっとふわっとで環境問題を自分ごとに

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、最新の評価報告書で産業革命前からの気温上昇を1.5度におさえるためには、温室効果ガス排出を2025年までに減少に転じさせる必要があると発表しました。村木さんはまず「エコ」という言葉を使うのをやめると良いのではないかと提言します。「たとえばエコバッグで海洋プラスチック問題を意識しても、製造することで生まれる二酸化炭素排出量の増加には目が向いていない人がいます。自然で、天然なものがすべて温暖化にもいいと間違った認識をされている方もいます」こうした認識を変え、環境問題をより自分ごとにするために村木さんが考えたのが、“マイナス炭素”を省略した「まいたん」という言葉。「堅苦しい言葉だと浸透しにくい。ゆるっとふわっとしたノリにしたいなと思ったんです」。つくられてから捨てられるまで、すべてのエネルギーを考えたうえで、マイナス炭素=“まいたん”になっているのかをみんなが考えるようになること。村木さんはこれまでも「ひやっしー」や「そらりん計画」など、ゆるっとふわっとをモットーに、環境問題を身近にしてもらえることを意識してきました。2000年生まれのいわゆるZ世代。村木さんは同世代を「あ、自分死んじゃうやばいかも世代」だと説明します。「上の世代と違い、環境問題が解決されなければ、その課題が直接降りかかってくるのが僕らの世代で、人一倍、自分ごとに感じています。誰かのためにといった奉仕の考え方よりも、防災と同じで自分の命は自分で守りましょうといった、防衛の意識になっていると思います」

人類は気候変動に勝利。火星移住が関心事に

小学4年生から二酸化炭素研究をはじめ、高校2年生で二酸化炭素回収装置を完成。現在は東京大学に在籍するかたわら、CRRAの代表理事・機構長として、地球温暖化を止め、人類の火星移住を実現させるための研究開発を行う村木さん。二酸化炭素研究への第一歩は祖父からプレゼントされた物理学者のスティーブン・ホーキング博士の『宇宙への秘密の鍵』という冒険小説。「同い年くらいの男の子が主人公で、人類が地球以外に住める星を探す話です。そこで火星の夕日が青いと紹介されていて、自分もこの目で見たいと思いました」ただの空想で終わらせないと、2045年に人類で初めて火星へ行くことを人生の“決定事項”に。「行ける根拠なんて何もありませんでした。今はその根拠を自分でつくっている状態です。時間の流れは未来から現在へと流れると思っていて、未来から逆算した自分と、今日の自分の差を見て、自分がやらなければならないことを毎日行動するんです」村木さんが見据えるのは、人類が地球の環境問題に打ち勝ち、良い意味で意識しなくなった未来。2039年には、人類が火星に移住するための準備が進んでいると予想します。「宇宙に関心が向くのも、温暖化が解決しているからこそ。地球の問題を置き去りにして人類が宇宙に行くことはできないと思います。地球をあきらめて火星へ移住するのではなく、地球の問題が解決したからこそ火星にも行きたいとなるのが未来です」そんな村木さんが、子どもたちに実践してほしいことのひとつがコスプレ。その理由は「なりきる力」を養うため。「僕は高校2年生の時、白衣を買って、地球温暖化を解決するCRRAの機構長だと名乗りはじめました。はたから見れば、ただのコスプレでした」。他人がどう思っていようが、白衣を着続けたことで、化学者としての自覚が芽生えたと村木さん。「見た目だけが立派になったら、自分の弱い部分、未熟な中身に恥ずかしさを覚えました。それで必死に勉強したんです」。なりたい自分に近づくにつれ、周囲の目にも変化が。「中身がともなってくれば、誰もコスプレだとは言わない。本物になります」

成功体験を紡ぎ、全員で打ち勝つ未来へ

科学技術を通して実現したいことは、誰もが環境問題を自分の力で解決できたと実感を持つこと。「魔法のような技術をつくるのは僕ら化学者ですが、それを使うのは世界中の一人ひとり。温暖化を止めた研究の一番の立役者は、自分たちなんだと思ってほしい。そうした成功体験を積めば、後にどんな大きな問題が来たとしても、人類が団結し乗り越えられると思えるようになります。村木風海がすごい、CRRAがすごいじゃなくて、一人ひとり全員がすごいんだってなればいいなと思うんです。主人公が不思議なスーツを着ることで、多大な力を発揮し、問題を解決するなんて映画がありますが、それと同じ化学者の仕事は、地球上の全員をヒーローにすること。僕はみんなのヒーロースーツになりたいんです」


コスプレで未来の自分を見つめてください。なりきる力がみんなの夢をかなえてくれます。

村木風海(むらき・かずみ)
化学者・発明家。
小学4年生から地球温暖化を止めるために二酸化炭素の研究を開始。2017年に研究活動が総務省主催の「異能vationプログラム」に採択される。現在は東京大学に通いながら、自身が設立した一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA)代表理事・機構長をつとめるほか、大手企業の特別研究員や科学技術顧問、内閣府のムーンショットアンバサダーなどを併任している


 

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