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「没後20年 日野啓三」/2022年12月1日更新

 「あの夕陽」で芥川賞を受賞した日野啓三(1929年~2002年)は、絶えず新境地を切り拓きつつ、現代文学の先頭を走り続けた作家でした。

 日野は、東京で生まれ、5歳の時、一家で朝鮮(当時)にわたり、敗戦によって福山市駅家町の父の郷里に引き揚げ、府中中学校(旧制)に編入し、9か月ほどを福山で過ごしました。その後、第一高等学校(旧制)進学、東京大学に進み、卒業後は、読売新聞社に入社、特派員としてソウル、ベトナム、サイゴン等に滞在し、戦争報道に携わりながら、文芸評論家、小説家として幅広く活躍しました。

 「人は心のなかにそれぞれの宇宙をもっている」という言葉は、昭和58年(1983年)に書かれたもので、この時期は、自ら幻想的都市小説と呼ぶ作品を多く書いていました。現代都市に生きる感覚や、そこから生まれた思念を、独特の意識観、生命観、宇宙観にまで思索を深めた日野啓三らしい言葉だと思われます。

(この作品は、「没後20年 日野啓三」において、12月23日から2023年3月5日まで展示しています。)

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