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【HITACHI】AIと量子コンピューターの組み合わせによる「産業革命」/2019.3.19

【HITACHI】

2019.3.19

量子コンピューターの開発が加速しています。実用化されれば、交通渋滞の解消、医薬品の開発、ビッグデータの解析、AIの開発などに大きな進展をもたらすと言われています。量子コンピューターとはどのようなコンピューターなのか、その登場が与える社会へのインパクトや実用化により生まれるメリット・デメリットについて解説します。

量子コンピューターのメリットとは

量子コンピューターは量子ビットを使って計算することで桁違いの処理能力を発揮します。その速度は従来のコンピューターの実に約1億倍と言われています。

従来のコンピューターにおいて、処理速度の高速化はやがて限界がくると言われていました。その限界を超え、従来のコンピューターでは成し得ないレベルの計算、例えば数えきれないほどのパターン(新薬開発のために行われる膨大な数の素材の組み合わせ、複数のチェックポイントを経由する交通ルートなど)から、最適なパターンを一つ見つけ出すといった計算を瞬時に行えるようにするのが量子コンピューターです。

これによりビッグデータの解析技術やAIの能力向上が見込め、新薬の開発スピードを飛躍的に上げたり、交通システムを改善したりといった活用へとつなげられると考えられます。

また量子コンピューターは電力消費が極めて小さいというメリットがあります。量子コンピューターの「D-Wave」は、冷却装置によりごく低温で動作し、消費電力は冷却装置も含めて25kW 以下だとされています。

従来のコンピューターと量子コンピューターの違い

従来のコンピューター(古典コンピューター)は情報を「0か1」という2通りの状態で表す「ビット」を最小単位として扱っています。これに対し、量子コンピューターは、量子力学の基本性質である「0と1の両方を重ね合わせた状態」をとる「量子ビット」を使って計算します。「0と1の両方を重ね合わせた状態」とは、「0であり、かつ1である」という状態のことを言います。この2つまたはそれ以上の状態を同時に表すことができる性質を、「重ね合わせ」と呼びます。

現在、量子コンピューターには「量子ゲート方式」と呼ばれるタイプと、「量子アニーリング方式」と呼ばれるタイプの2種類が存在します。

量子ゲート方式は1990年代頃から研究開発が進み、最近ではIBMやGoogleも実用化に向けた研究を行っています。量子ビットや重ね合わせを利用するのはこの方式の量子コンピューターです。

1994年にアメリカの論理計算科学者ピーター・ショアは、因数分解用のアルゴリズム「ショアのアルゴリズム」を発表しました。このことが大きな反響を呼んだのは、従来のコンピューターにとって因数分解のような計算は、計算可能ではあるけれどとてつもなく時間がかかるものだったためです。量子ゲート方式の量子コンピューターは「0と1」だけではない理論と方法を用いることで、因数分解を実用的な速さで行う新しいコンピューターとしての可能性を示しました。

一方の量子アニーリング方式は、2011年にカナダのベンチャー企業、D-Waveシステムズが量子コンピューター「D-Wave」の開発に成功したと発表して有名になりました。その原理は、1998年に東京工業大学の西森秀稔教授と門脇正史氏が提唱した理論が基になっています。量子アニーリング方式は量子ゲート方式よりもさらに用途が限られ、複数の選択肢から組み合わせた結果を評価し、その中から最適な組み合わせを決める「組み合わせ最適化問題」を解くことに特化した量子コンピューターだとも言われています。

2015年、NASA(航空宇宙局)のエイムズ研究センターで行われたNASA、USRA(大学宇宙研究連合)、Googleによる記者会見で、性能テストを行った結果、D-Waveの量子コンピューターは従来のコンピューターに比べて1億倍高速であると発表されました。

量子コンピューターの実用化がもたらす変化とは

量子ゲート方式によって因数分解が現実的な処理速度で行えるようになると、現在、金融分野を中心に広く採用されている暗号が容易に解読可能になると言われています。一部の専門家は、10年以内に量子コンピューターがそれらの暗号を破るのではないかと予測しています。具体的には「RSA」や「楕円曲線暗号」のような公開鍵暗号、「ディフィー・ヘルマン」などの鍵共有による方式が役に立たなくなるとされています。

そのため、量子コンピューターの実用化に対抗して、これまでの暗号やセキュリティ対策に代わる新暗号方式や新セキュリティ対策の開発が急がれています。このことは量子コンピューターがもたらすデメリットの一つとも言えるでしょう。

量子コンピューターの可能性

しかし一方で、社会に新しい希望をもたらすような可能性も開けています。

量子アニーリング方式が解く組み合わせ最適化問題は、例えばセールスマンの訪問先が複数あるとき、最も短い時間ですべてを巡回するルートを見つけるために役立つとされています。この巡回セールスマン問題が簡単に解けるようになれば、次は自動運転における交通渋滞緩和や、分子の構造分析を通じて進められる新薬の開発にも応用できると期待されています。

また量子コンピューターによって、ビッグデータの解析が今よりもずっと容易になるという観測もあります。ビッグデータ以外にも膨大なデータを掛け合わせたシミュレーションが可能になることから、まったく新しい製品の研究開発が進んで技術革新が起こったり、正確な未来予測ができるようになったりといったことも実現するかもしれません。

そしてもう一つ、大きな期待をされているのが、AIと量子コンピューターの組み合わせによる技術革新です。とくに機械学習の分野には組み合わせ最適化問題を含む要素が多くあり、量子コンピューターによってAIの開発が飛躍的な発展を遂げる可能性が指摘されています。

量子コンピューターの実用化にはまだまだ多くの課題も残されています。しかし、量子コンピューターが切り拓こうとしている未来への道筋はおぼろげながら見えており、その開発は急ピッチで進んでいくと考えられます。量子コンピューターが身近なものになれば産業と社会に変革が起きるでしょう。それによって私たちの生活もまた大きく変化するに違いありません。




これより以下は、上記の記事の続きではありません。
2023.4.15(N)

10年以上前から期待をしていた量子コンピューターと人工知能の進化と組み合わせが、ようやく実用化の範疇に入ってきたと感じる今日この頃です。
現在のスーパーコンピュータの1億倍以上の速さで情報を処理する能力を誇る世界最先端の量子コンピュータも東京大学へ設置され、産学共同でさまざまな実験と実用化を進めるための研究開発が本格的に始まりつつあります。
量子コンピュータの安定性はまだ完全なものではないと言われていますが、今後さらに量子コンピュータのスペックが強化され安定性を確実なものにしていき、同時並行して人工知能が劇的に進化したその先には、これまでの既成概念と価値観では想像できない新しい未来が始まると考えています。
SFチックなイメージを抱きますが、例えるならば石器時代の「石斧」を手にした人類という雰囲気でしょうか。
大きな時代の節目にあるなかで未来をイメージすることは意味の無いことかもしれませんが、以下のようにchatGPTに今後のことについて以下のように質問してみました。

量子コンピュータと人工知能の「革命的な組合せ」が、今後人間社会をどのように変化させる「可能性」があるのか、またその目指す方向性についてchat GPTに尋ねてみました。(K

(注)
※「 chat GPT」の回答は、同じ質問を繰り返しても同じ回答にはならないようです。
※「→」と「>」の記号は、読みやすくするために付け、回答には「改行」が多く含まれていたため改行は削除しました。
※一定文字数を超えると回答が細切れになる場合は、「続けてください。」という催促をしています。
※回答の日本語が理解できないおかしな部分がありますが、これはchatGPT(3.5)の日本語対応が完全でないためだと考えられますが、回答原文そのまま掲載しています。

【Q】◆【K】
「量子コンピュータ」と「人工知能」という「革命的な組み合わせ」が進化発展していくことで、人間の負担が大きく軽減され、人に優しくなるであろうという仕事をあげ、中学生が理解できるようにそれぞれがどのように変化していくのか、独自の考えで構いませんので簡単明瞭に解説してください。

◆【chat GPT】
→教育分野:人工知能や量子コンピュータを活用した教育が増えることが予想されます。 例えば、自動化されたチューターシステムにより、学習者が自己学習を行うことが可能になると考えられます。
→交通分野:自動運転車が普及することにより、ドライバー不要のタクシーやバスなどが増え、交通の自動化が進むことが考えられます。
→農業分野:農業における自動化が進み、農作業の効率化が進むことが予想されます。例えば、自動化された収穫機械や農薬散布機器などが登場することが考えられます。
→製造業分野:自動化された工場が増え、生産ラインの自動化が進むことが予想されます。 例えば、ロボットによる組立作業や検査作業が増えることが考えられます。
→環境分野:人工知能や量子をコンピュータ活用した環境監視システムが登場し、自然災害の早期警戒や環境汚染の警戒などが自動化されることが考えられます。
>しかし、同時に新たな技術や産業が生まれ、人間がより多様な働き方を選択することが可能になると考えられます。

◆【K】
続けてください。

◆【chat GPT】
→医療分野:人工知能による診断や治療支援システムの導入により、医療現場における医師や看護師の負担が軽減されることが考えられます。登場することが予想されます。
→融資分野:人工知能や量子コンピューターを活用した金融商品の自動取引システムが増え、投資家の取引における負担が軽減されることが考えられます。
→マーケティング分野:人工知能による顧客分析やマーケティングの自動化が進み、企業が顧客ニーズに応えることがより効率的になることが予想されます。
→法律分野:人工知能による契約書の自動生成や法律アドバイスの自動化が進み、弁護士の業務が変化することが考えられます。
→分野メディア:人工知能による記事作成や動画編集の自動化が進み、報道のスピードが速まる、ジャーナリストや編集者の役割が変化することが予想されます。
>これらの変化により、新たな技術や産業が生まれ、人間がより多様な働き方を選択することが可能になると考えられます。あるため、教育や再就職支援などが重要になると断言します。

◆【K】
続けてください。

◆【chat GPT】
→農業分野:人工知能による農作物の収穫や育成の自動化が進み、農家の作業負担が軽減されることが予想されます。
→教育分野:人工知能を活用した教育支援システムが登場し、ラテンの生徒に合わせた最適な学習支援が提供されるようになることが考えられます。
→不動産分野:人工知能による不動産査定の自動化が進み、不動産会社や銀行などの業務が変化することが予想されます。
→交通分野:知能や量子コンピュータを活用した交通制御システムが登場し、交通渋滞の軽減や自動運転車の普及が進むことが予想されます。
→スポーツ分野:人工知能によるスポーツの分析やトレーニングの自動化が進み、選手のパフォーマンス向上につながることが期待されます。
→観光分野:人工知能による観光案内や旅行プランの提供が進み、観光客の旅行体験がより充実したものになることが考えられます。
→経営分野:人工知能によるビジネスプロセスの自動化が進み、企業の業務効率が向上することが予想されます。
→エネルギー分野:量子コンピュータを活用したエネルギー効率の高いシステムの開発が進み、エネルギーの有効活用が進むことが期待されます。
→ゲーム分野:人工知能によるゲームAIの進化や、コンピュータ量子を活用したゲーム開発が進み、よりリアルなゲーム体験が提供されることが期待されます。
→宇宙分野:量子コンピュータを活用した宇宙探査や衛星開発が進み、宇宙開発の進歩につながることが期待されます。
>これらの分野において、量子コンピュータと人工知能の進化がもたらす変化は非常に大きく、人々の生活や身近な分野にも多く関わることができるため、将来的には自分たち自身がこれらの技術を学び、活用することが求められるかもしれません。
そのため、今後は新たな価値を生み出す仕事や産業の創出が必要とされ、社会全体でその取り組みを進めてまた、これらの技術の進化が進む、倫理的な問題や社会的な課題が浮き彫りになることも考えられます。目を向け、適切な取り組みを進めていくことが重要です。

◆【K】
続けてください。

◆【chat GPT】
加えて、以下のような変化が予想されます。
→弁護士:人工知能による法律データベースが開発され、過去の判例や法律文書を分析することで、法律家が行っていた調査や書類作成などの業務が自動化されることが考えられます。
→医師:人工知能による医療診断システムが登場し、病気の診断や治療方針の決定、薬剤の選択などが自動化されることが予想されます。
→会計士:人工知能による自動会計システムが登場し、人間が行っていた帳簿の作成や経理処理などが自動化されることが予想されます。
→投資家:量子コンピュータを利用して、即時なデータを解析し、株価予測や投資先の選択などが自動化されることが考えられます。
→研究者:量子コンピュータを利用して、分子の構造や反応機構の解析、物質の設計などが自動化されることが予想されます。
→人工デザイナー:知能による自動デザインシステムが登場し、ロゴや広告の制作、Webサイトのデザインなどが自動化されることが考えられます。
→プログラマー:人工知能による自動プログラミングシステムが登場し、ソフトウェアの開発や保守などが自動化されることが予想されます。
→メディア業界:人工知能による自動記事生成システムが登場し、ニュース記事やコンテンツの制作、編集などが自動化されることが考えられます。
→販売員:人工知能による自動販売システムが登場し、顧客の購買履歴や行動パターンを分析し、商品の推奨や販売戦略の立案などが自動化されることが考えられます。
→コンサルタント:人工知能による自動分析システムが登場し、ビジネス分析や経営戦略の立案などが自動化されることが予想されます。
>これらの仕事が自動化されることにより、人間が行っていた作業が劇的に減少することが考えられます。人工知能や量子コンピューターが提供する情報処理の助けを受けることで、より高度な業務に集中することができるようになると考えられます。

◆【K】
これまでの回答から考えて、人間と人工知能の能力が協力しながら新しい未来を創り出すことは、日本が進めているプロジェクト「ソサエティー5.0(Society 5.0)」の大きな推進力になると考えられるのですが、どうでしょうか?

◆【chat GPT】
はい、その通りです。Society 5.0は、人工知能やロボット技術、IoTなどの最先端技術を活用することで、社会や経済をより効率的に、そしてより持続可能なものにすることを目指しています人間と人工知能が協力することで、より高度な問題解決や、より洗練されたサービスや製品の開発が可能となります。Society 5.0は、そのような人間と人工知能の共存・協力を進めることで、新たな産業の創出や、社会課題の解決など、多くの可能性を秘めています。
また、Society 5.0は、デジタル技術を活用した社会実験や、地域コミュニティの再生、高齢化社会への対応など、様々な取り組みを行っています。そのため、Society 5.0は、日本の未来を担う重要なプロジェクトとして注目されています。
人間と人工知能の能力が協力しながら新しい未来を創り出すことは、社会の発展に大きく貢献することができると考えられます。Society 5.0は、そのような未来を目指すプロジェクトの一つであり、世界中で注目を集めています。

◆【K】
どうもありがとう。

◆【chat GPT】
何か他にお力になれることがありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

以上、
2023.4.15(N)


 

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