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【domani】「三段論法」とは? 説得力のある文章を書くコツ・間違えやすいポイントも【教員監修】/2023.03.15

【domani】

2023.03.15

「三段論法」とは、ふたつの前提命題からひとつの結論命題を導く論理的推理のことをいいます。自分の意見を説得力のあるものにするための手法のひとつです。当記事では三段論法の種類や使い方について例を挙げながら紹介します。

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三段論法とは

「さんだんろんぽう」と読みます。三段論法とは、ある事実やその前提となる正しい情報をもとにして、推理を重ねて結論を導き出す手法のこと。大前提とする条件があり、そこに小前提をつけ加えることで、ふたつの論理から説得力のある結論(推論)を導き出すのです。この「大前提・小前提・結論」を、まとめて「命題」とも呼びます。

三段論法は、アリストテレス(古代ギリシャの哲学者)が確立しました。起源は古いものの、論理的思考やライティングなどに適した法則のため、現代でも広く用いられています。

アリストテレスの像の写真

演繹法(えんえきほう)

演繹法は、論理展開の手法のひとつです。最初に結論を定めず、根拠、事実に基づいて論理を展開していき、最後に結論を導き出します。三段論法は演繹法のひとつです。「演繹」は、意義を押し広げて(演)糸口を引き出す(繹)という意味があります。

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三段論法の分類

三段論法はさらに細かい種類に分類できます。

1:定言的三段論法(ていげんてきさんだんろんぽう)
2:仮言三段論法(かげんさんだんろんぽう)
3:選言三段論法(せんげんさんだんろんぽう)
4:仮言選言三段論法(かげんせんげんさんだんろんぽう)

順番に見ていきましょう。

パンや麦のイラスト

定言的三段論法

有名なアリストテレスの例文を見てみましょう。

(大前提)すべての人間は死すべきである。
(小前提)ソクラテスは人間である。
(結論) ゆえにソクラテスは死すべきである。

このように「AはBだ(ではない)」とはじまり、そこから推定を重ねて結論へ導くのが「定言三段論法」です。大前提では一般的な事象や絶対的な事実、小前提では具体的な事実を述べ、この2つの前提をもとに結論を述べています。

仮言三段論法

(大前提)もし働き続けなければお金はたくさんもらえない。
(小前提)もしお金がたくさんもらえなければ家は買えない。
(結論) ゆえにもし働き続けなければ家は買えない。

このように大前提の命題が「もしAならばBだ(ではない)」と始まり、推定を重ねて結論へと導くのが「仮言三段論法」です。大前提で一般的に偽であるような事象を述べて、全体として真を主張する論法です。仮定に現実的な状況を置いて結論へと導くため、対話の中で何かを論理的に説明するときに便利な論法です。

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選言三段論法

(大前提)私はライスを選ぶか、またはパンを選ぶ。
(小前提)私はライスを選ばない。
(結論) ゆえに私はパンを選ぶ。

大前提の命題に「AかBか」という選言命題(選択肢のある命題)を置き、小前提でその命題を肯定または否定することで、結論を導き出すのが「選言三段論法」です。まず大前提に「ライスかパンか」という選択肢を置いた上で、小前提で「ライスを選ばない」と片方を否定することにより、「パンを選ぶ」という結論を導き出しています。小前提の肯定・否定によって結論が変わる三段論法です。

仮言選言三段論法

(大前提)もし、この魚を買うなら、新鮮なものか、安いものを買うべきだ。
(小前提)この魚は新鮮でもないし、安くもない。
(結論) ゆえに私は魚を買わない。

大前提の命題に「もしAならばBか」という仮言命題と選言命題の両者を提示するのが「仮言選言三段論法」です。前述した「仮言三段論法」「選言三段論法」を合わせた三段論法のことです。

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三段論法の使い方

三段論法は結論を正しく導くために大前提で全体のことを述べ、小前提で一部のことを述べ、そして最後に結論を述べるという推論をとっています。この大前提と小前提が逆になったり、飛躍したりすると間違った使い方になってしまいます。

卵を産むニワトリ、拾うひよこのイラスト

正しい使い方の例

(大前提)鳥は卵を産む。
(小前提)ニワトリは鳥である。
(結論) ゆえにニワトリは卵を産む。

このように、大前提で「鳥は卵を産む」と鳥全体のことを言ってから、小前提で「ニワトリは鳥」と「ニワトリ」が「鳥」の一部であることを言っています。そして、結論で「ゆえにニワトリは卵を産む」と全体に当てはまることは一部にも当てはまることを示しています。

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誤った使い方の例

1:前提と結論が飛躍している

(大前提)ニワトリは空を飛べない。
(小前提)ニワトリは鳥である。
(結論) ゆえに鳥は空を飛べない。

大前提で「ニワトリ」という小さな一部から始めて、小前提で「鳥」という大きな全体のことを言ってしまったので結論を間違ってしまったのです。「ニワトリは空を飛べない」「ニワトリは鳥である」という文は正しいのでだまされそうになりますね。部分から全体を判断すると間違う危険性があります。

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2:誤った前提

(大前提)女性は料理が得意だ。
(小前提)私は女性だ。
(結論) ゆえに私は料理が得意だ。

大前提で「女性は料理が得意だ」と全体のことを言っていますが、そもそもすべての女性が料理が得意とは限りません。このような誤った前提からは誤った結論しか導き出せません。

3:飛躍しすぎている

(大前提)あの学校はT大進学率が高い。
(小前提)私はあの学校に入る。
(結論) ゆえに私は必ずT大に進学する。

「飛躍」とは、前提から導かれないことを強引に結論づけてしまうことです。「あの学校はT大進学率が高い」という大前提は決して間違っていません。しかし、「T大進学率が高い」という前提から「必ずT大に進学する」という結論に飛躍しています。その学校の多くの人がT大に進学するというだけなのに、その多くの中に勝手に自分を含めてT大に進学すると言ってしまっているのです。

まとめ

三段論法は論理的な思考をしたり、文章を書いたりするときに使うと説得力のあるもの。また、人は論理的な提示をされると信じこんでしまう傾向にあります。世の中には間違った推論があふれていますので、自分で正偽を確かめ、騙されないようにしたいところです。

武田さゆりさんの写真

執筆

武田さゆり

国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。


 

 

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