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【くるまのニュース】高速道の「登坂車線」なぜ設置? 「追い越し」してもいい? 突如“出現”の謎レーン 正しい使い方は?/2023.09.30

【くるまのニュース】

2023.09.30

高速道路や一般道にある「登坂車線」は、どういったときに使うのでしょうか。

たまに出現する「登坂車線」何のため? 追い越ししてもいい?

高速道路や山道などを走行していると「登坂車線」というレーンが出てくることがあります。

このレーンはなぜ設置されているのでしょうか。また、どういうときに使うものなのでしょうか。

「登坂車線」走っていいの?

登坂車線は「とうはんしゃせん」または「とはんしゃせん」と読みます。

これは、高速道路や山道などの長い登り坂の一部区間において、一番左側に出てくる車線です。

道路によっては「ゆずり車線」や「遅いクルマは左車線へ」などの標識が設置されていることもあります。

道路構造令第21条では、普通道路の縦断勾配が5%を超える道路、または設計速度が時速100kmを超える道路では縦断勾配が3%を超える場合に、必要に応じて登坂車線が設置されることとなっています。

縦断勾配5%とは、100m水平に移動する間に5mの高さを登る程度の勾配をいいます。

登坂車線が始まる手前には「この先登坂車線」などの道路標識が設置されており、登坂車線が始まる地点では、左車線に誘導する矢印に「登坂車線」と書かれた標識、終わりの地点では「登坂車線終り」の標識が設置されています。

登坂車線を使うクルマは、例えば大型のトラックやトレーラーなどが該当します。

これは車両自体が重く、さらに重量のある荷物を積んでいると登り坂でスピードを落ちてしまうため、車線がひとつしかないと、ノロノロ運転で渋滞が発生する要因にもなるでしょう。

特に高速道路では最低速度が時速50kmと定められていますが、NEXCO東日本によれば「傾斜のきつい道路では大型車両の中には最低速度を下回る低速走行になってしまうことがある」と説明します。

こういった登り坂でスピードが落ちやすい大型車両が登坂車線を走行することで、一般のクルマが必要以上に速度を落とすことなく走行でき、渋滞や事故の防止にもつながるのです。

ほかにも、原付バイクや軽自動車など排気量の少ないバイクやクルマも、乗車人数や荷物の重さ、勾配の程度によっては、スピードが徐々に落ちてきて加速できないこともあるかもしれません。

登坂車線は大型車両しか走行できないなどのルールはないため、登り坂で速度が落ちて後続車が連なってしまうようであれば、普通車や軽自動車などのクルマも走行することが可能です。

一方で、登坂車線を走行する時に注意すべきポイントもあります。

まず、高速道路上の登坂車線では最低速度が適用されないため、時速50km以下で走行することも可能ですが、本線(走行車線・追越車線)の速度制限にかかわらず最高速度は原則時速60kmとなり、それを超えるとスピード違反として取り締まりの対象となるため注意が必要です。

また、道路交通法第28条では、追い越しをする場合は右側からと定められているため、制限速度内であっても登坂車線を使って追い越しをすることはできません。

しばしば、登坂車線を使って追い越ししようとするクルマもいるようですが、登坂車線はあくまで遅いクルマのための車線であり、時速60km以上での走行や追い越しは交通違反になるだけでなく危険行為ともなるため、絶対にやめましょう。

※ ※ ※

「登坂車線」とは、勾配のきつい登り坂に設置されている車線で、登り坂でスピードの落ちやすい大型車両のほか、一般のクルマやバイクが走行することも可能です。

特に高速道路は最低速度が定められているため、登り坂でスピードが落ちて加速が難しい場合など、登坂車線を有効活用するといいでしょう。


 

 

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