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【RKK】画期的「曲がる!?」太陽電池パネル 業界を席巻 厚さ0.1ミリ以下の独自技術とは/2023年4月19日

【RKK】

2023年4月19日

熊本県南関町に工場を構えるF-WAVE(エフウエイブ)。ここで作られている画期的な太陽電池が、今エネルギー業界を席巻しています。

太陽電池と言えば屋根の上などに設置された厚みのあるパネル型のものをイメージしますが、こちらで作っているのは…

薄い『フィルム型』!!

その厚さなんと0.1ミリ以下!

F-WAVE 最高技術責任者 高野さん「フィルムで柔軟性があるのが特徴で、軽くて変形に強く耐久性が高い太陽電池になっています」

フィルム型太陽電池の開発が始まったのは1993年。

従来のパネル型が抱える、ある課題への挑戦でした。

高野さん「屋根の上は荷重制限があり、あまり重いものは載せられないということで、せっかく太陽電池を載せたいとお客様が思っていても重さの関係で載せられないというケースが数多くあって…」

そこでエフウエイブが目指したのが『どんな場所にも設置できる太陽電池』前例のない製品開発は困難を極めました。

F-WAVE 製造部長 大木さん「こちらが太陽電池の材料になるフィルムになります。厚さは約50ミクロン(100分の5ミリ)です」

エフウエイブが目を付けたのは樹脂を原料にした『特殊なフィルム』

軽量化を図るため、薄さにこだわったのですが…

大木さん「非常に薄い太陽電池なので(開発中は)フィルムにしわが入ったり破れたりしました」

そこで開発されたのが、釜のようなものがいくつも並ぶ装置。

一般的に太陽電池とは「シリコンの半導体が光を浴びると発電する性質」を応用したものを指します。これは、その性質をフィルムにまとわせるための装置です。

装置の内部では、様々な性質を持つシリコンを含んだガスをフィルム素材に吹き付けます。これが、何層にも重なると発電機能を持つ特殊なフィルムになります。

人の手を介さず、フィルムに直接ガスを吹き付けるこの『独自技術』はシワや破れのない安定した品質にもつながっています。

こうして、従来の太陽電池と比べて格段に軽く、樹脂の曲がる性質を併せ持つ

フィルム型の太陽電池が誕生しました。

どんな場所にも設置できる、エフウエイブの太陽電池は着実に販売実績を伸ばす一方で、新たなものづくりもとどまることがありません。

加工しやすい特性を生かした驚きの製品が…

建設会社と共同で開発した『発電する道路』。

ほかにも、これまでにない『カラフルな太陽電池』などその可能性は無限大。

そして今、力を入れているのが、一般向けの商品開発です。

大木さん太陽電池を使ったポータブル充電器を作っています」

電源要らずのポータブル太陽電池「SunSoakerサンソーカー)」フィルムの端にUSB端子があり、太陽光があれば接続するだけで簡単に充電が可能です。

さらに、曲がる特性を持ち合わせているためフィルム部分を筒状に丸めたらコンパクトに持ち運ぶことができます。

大木さ「一般的な携帯電話ですと日射にもよりますが2時間から3時間くらいで十分使用可能な充電状態になります」

どこにでも持ち出して使える、というのが最大の特徴です。それはアウトドアでの利用にとどまらず、災害時の電源の確保にも…

大木さ「太陽さえあれば発電できるサンソーカーで非常時の電源確保に役立ててもらえればと考えています」

近年のアウトドアブーム、そして再生可能エネルギーへの関心の高まりが追い風となり徐々に売り上げを伸ばしています。再生可能エネルギーをテーマにしたイベントで展示・販売も行っています。

高野さん「地球上で生きている我々としては、少なくとも今より地球環境が悪くならないようにして、次の世代に渡していきたいという思いがあります。地球環境に貢献できている仕事が出来ていることに非常にやりがいを感じています」


 

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