【日本農業新聞】
2023年4月2日
大分市のドローンメーカー・シーアイロボティクスは、タンク容量が70リットルある農業用の新機種「ciDroneAG R―70」を5月24日に発売する。同社は「国内最大の農業用ドローン」とする。農薬を地上と同じ濃度で散布できるのが特徴。これまでドローンの利用が少なかった野菜や果樹の防除での活用を期待する。
一般的なタンク容量が10リットル前後のドローンでは、液量を減らした高濃度な農薬を散布するため、特別な農薬登録が必要となる。特に野菜や果樹では農薬数が少ないことが課題となっていた。
「R―70」はタンクが大容量のため、地上と同じ濃度の農薬を搭載・散布できる。ドローン用の登録農薬に限らず散布でき、薬剤数が大幅に増える。
同社によると、機体重量は52キロで、積載物など含め147キロまで離陸可能。プロペラ展開時の横幅は約4メートル、散布幅は12~15メートル。70リットルを5分で散布できる。10アール100リットル散布する場合、作業時間は1ヘクタール約1時間。手作業より大幅に労力を軽減する。
小野俊二代表は「ドローンのプロペラによって吹き下ろす風が強くて葉裏へ薬剤が付着しやすい」と話す。
メーカー希望小売価格は457万3000円から。問い合わせは同社、(電)097(585)5630。